1978年 XR22(RGA500)
非常に珍しい車輌である。
長年、この車輌の分類については悩んで来たが
ここで、ひとつの結論に達したのでお伝えしておこう!
それは、私的には・・・
XR = Engine
であるということである。
これは、最終型のXR70のフレームに
XR14のエンジンを載せた車輌は
どんなに良い部品を使っていてもXR14と呼称することを意味する。
従って、この車輌は、XR34のフレームを使っていても
XR22に分類されるということなのである。
こちらの写真を見てもらうと一目瞭然である。
本来であれば、エンジンがXR22の場合
左側のフレームが年式相当のフレームである。
しかし、この2台の車輌は、エンジンこそ同じXR22でありながら
フレームの年式が大きく異なるのである。
謎なのは、右側の車輌。
明らかにXR34M1のフレームを使っているし
1979年の後半に登場したカヤバ製40mmの削りも入っている。
XR22が1978年、XR34が1980年なので、少なくとも
この車輌は、1980年以降にエンジンが載せ替えられたか
何かの意図があって、載せ替えた可能性が高い。
完璧な、XR22である。
そして、注目すべきは、エンジンのマウント方法なのだ。
エンジンがフレームに直付けされるのは、1979年以降であるが
この車輌では、XR22のエンジンが
エンジンマウントプレートなしで、きっちりと収まっている。
どう見ても、加工して載せ替えたとは思えない完璧な仕事ぶりである。
本当に謎深き車輌なのである。
ちなみに、ゼッケン8番では見当たらなかったが
年間タイトル5位入賞を果たした1980年、18番や28番などで
元気に走り回る伏兵、Graziano Rossiの姿が見て取れる。
シーズン中に、車輌の全容を知るだけの資料が露出するはずもなく
外見から、ロッシのXR34M1がXR22を搭載していた事実を知る術はない。
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