地元の強みなんでしょうか…
オランダで、大変な出物が見つかってしまった!
ひと目で、ニコ・バッカーフレームであることが分かった。
欲しい…!
これは是非とも組み上げねばなるまい!
私は、机の上に置いてあったドラえもんの貯金箱を叩き割ったのである。
全財産を投入して、私は、ニコ・バッカーを手に入れた。
究極のマシンを作ろう!! 私は、そう誓ったのである。
さて、究極のマシンには、究極の足回りが必要となる。
そこで選択されたのが、この40パイ・マグの削りである。
海外仕様のアンチ付きは、さらに激レアの逸品…
国内を探しても、そうあるものではない!
ゆえに、究極の一台に相応しい足回りだろう。
となると、キャリパーもやはりマグマグで決めたくなる!
さて、どうしたものか!?
とりあえず、リア回りを組んでみた。
1号機(RGB500VXR45仕様)で使用予定だった18インチのカンパである。
もともと1号機で使う予定だったので、結構良い部品で組まれている。
リアをこれで行くとなると、フロントは、16のカンパだろうな…。
しかし、ステムは205mmで組むから、センター99mmのカンパが必要になる。
現状の手持ちは、センター78mmのカンパだから、どうしよう?
う〜ん…
足回りは、いろいろと悩んでみることにしよう。
さて、究極のマシン作りは、エンジンもゼロから組み立てる計画なのだ。
あまりに無謀過ぎて、我ながら呆れてしまう。
これが、やっとの思いで手に入れたエンジン部品である。
軽く洗浄して、クラックなどがないか、何か問題がないか確認する。
マグネシウム部品の取り扱いは、結構、面倒である。
エンジンオイルなどを塗って、表面を腐食から守る努力を怠れないからだ。
写真(左)は、汚れを落とした直後で、ご覧の通り真っ白。
正直、ビビる。
グソグソのマグネシウムの塊のよう…。
それを、オイルマッサージでケアしてあげると、写真(中央)のようになる。
うん、何とか使えそうだゾ!
とは言ったものの…
本当に、こんな状態からエンジンは組めるのだろうか?
この途方もない作業を考えたら、会社の残業なんぞ
屁のツッパリにもなりません!
とりあえず、手持ちの部品を引っ張り出して仮組みを試みる。
…と思ったら、20年前の虫のミイラである。
コメツキ虫だろうか?
死んだふりをしたまま、ミイラ化してしまったようだ。
指で触ったら、一瞬にしてバラバラになってしまった。
ゾッとしながらも部品の年代を感じた。
ご冥福を祈る…。
気を取り直して、パチパチパチっと組んでみよう…!
なんとなく形になれば、士気も上がるってもんさ。
やっぱり…
新品の部品を袋から出すのは、気持ちが良いものだなぁ。
あらためて見て見ると…
RGB500T/UとV型では、微妙にエンジンの部品が変わっていた。
使ったバルブのインナーとアウターはV型用だが
T/U型と、どこが違うのか、まったく分からなかった。
おおッ、なんとなく形になった!
もう、このままでもいいかぁ…という気さえしてしまうほど
この先は、長い道程なのである。
まずは、腹の底から組んで行こう!
新品のプライマリーシャフトを箱から出してチェック。
よし、このまま使えそうだ。
とりあえず、腹の底に組み込んでみた。
ヒュンヒュンと良く回るので問題はないようだ。
曲り、歪みもなし…っと。
ついでに、ドリブンプラグも新品を取り付けておこう!
Cリングを入れながら、慎重に新品のベアリングを打ち込んでいく…
お〜し!
これで、プライマリーシャフトは完璧だ!
ミッチョンと言えば、芳本美代子のことだが…
次は、ミッションを組んでみよう!
なかなかの難関であるが、私は結構ミッチョンが好きだったりする。
ん?
いや、ミッションである。
いやぁ、新品のギアはいいねぇ…
これまた新品のカウンターシャフトとドライブシャフトに
指が切れそうなくらいエッジの効いたギアを選びながら仮組してみる。
おお! かっちょいいッ!!
次に私は、カセットミッションを完成させようとして驚いた!
それは、ギアシフトカムを開封した瞬間であった。
う、美しい…
これほどにも美しい部品があるだろうか!?
手前の400/500Γの部品と比べてみて欲しい。
シフトフォークが摩耗すると、途端に滑りが悪くなり
ギアが入り難くなるガンマのミッションは
この作りに問題があるのではないか、とさえ思ってしまう程である。
とりあえず、カセットミッションを組んでみた。
驚くほど市販車の400/500Γのカセットミッションに酷似していた。
というより、市販車のエンジンは、やはり良く出来ているなぁ…
という印象を受けた。
部品の材質や細かいところは違うものの
こうして見てみると、本当にクリソツに作ってあったことが分かる。
それにしても、なんともコンパクトかつシンプルなミッションだろう…。
あまりに美しすぎて、このまま飾ってしまいたい衝動に駆られる。
本当に、素晴らしい車両だと、あらためて感じるのである。
少ないように見えるが、これが乾クラの全てである。
インナーの一部と、マグネシウムのアウターは、XR35の部品である。
実は、そのまま使えてしまうのだ。
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