Harris RG500 Development Project

Barry Sheene

ハリスフレームで有名なのは、やっぱり、バリー・シーンのRGBだと思う。
正式名称を「Harris Performance products LTD」という。
フレームの首根っ子に「H.P.P」と刻印されている車輌を何台か見たことがある。
私が知る限り、このハリスフレームは、アルミと鉄の2種類が確認されており
このバリー・シーンのフレームは、アルミのタイプで
どちらが良いかは、好みの分かれるところだ。
それにしても、鉄パイプの完成度は素晴らしく
純正のRGB500T/Uよりも、ぶっとく頑丈に作られている。
独特の美しい溶接部分の仕上がりは、一目でハリスのそれと分かるほどだ。
一方、アルミの方は、1983年当時、ワークスがアルミ角材だったのに対して
ハリスフレームは、アルミの丸パイプ製を採用した。
鉄よりは劣るであろう剛性に、角材よりも強い丸パイプで対抗したのだろう。
軽くても、弱くては勝てない・・・!
ということなのだろうが、実際のところはどうなのか?
ワークスが強度を増したマルチリブのアルミフレームを
採用するのは、1985年のXR70以降だから
事実上、1984年を戦った、バリー・シーンのハリスフレームは
最強のポテンシャルを発揮していたと言っても過言ではない!
実際、1984年のバリー・シーンは速かった!(…と思っているのは私だけ?)

ちなみに、同じくアルミの丸パイプを使ったニコ・バッカーのアルミフレームも
1984年当時、BOET VAN DULMENのライディングで活躍した。
東芝スポンサーの車輌と言えば、ご記憶されている方も少なくないでしょう。

Super Show

カナダのトロントにある博物館に保管されているファクトリーマシン。
現存するハリスフレームの美しい車輌である。
博物館の説明によると、1984年のFactory Grand Prix Team machineで
マン島TT1をTrevor Nationのライディングで活躍したらしい。

icon

バリー・シーンと同じ銀色のハリスフレームは
見た感じでは、アルミフレームのように見える。
だが、この車輌、鉄フレームなのか、アルミフレームなのかは不明。
Factory Grand Prix Team machineという説明が
ワークスマシンを意味するのであれば
年代的に考えて、XR35〜45あたりではないかと思われる。

注目すべきは、リアショックのリンクが1本ショックになっていること!

XR45までのワークスマシンのフルフローターは
いわゆる逆Y字リンクでスイングアームに固定されるが
このハリスフレームは、RGB500Vと同じ
1本リンクの車高調ロッドで固定されている。
明らかに後期型の仕様となっており、スイングアームも
形状こそ酷似しているが、純正のRGB500よりも肉厚があり強度が増している。
ちなみに、XR45でも通称「カクカクフレーム」のみ
1本リンクを採用していた。
また気になるフレームの形状はというと
1984年のRGB500Vとほぼ同型であり、カウルのマウント方法から
シートレールに至るまで、実に良くコピーされている。
その拘りは、ほぼ全てのRGB500純正部品がポン付けできるほどであり
バリー・シーンが愛用したのも納得の逸品である。


というわけで…
icon この素晴らしい車輌を作ってみることにしました!!



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